裁判員制度で裁判員になった話【裁判員宣誓編】

体験談

ゆゆの裁判員になった体験記その3。
前回は選任手続きまでのお話でしたが今回はその続きとなる補充裁判員宣誓編です。

前回の選任手続編はこちら
https://yuqyuq.com/yuqyuq/?p=1488

1.裁判員宣誓を行うことに

補充裁判員に選ばれた筆者は他の裁判員に選出されたメンバーと一緒に別室に移動します。
移動した部屋の先には先ほど、あいさつした時に出てきた裁判官3名の姿。

裁判官3名は真ん中に裁判長、右側に30代男性裁判官、左側に20第女性裁判官が座っていました。
静かな空間でなかなか厳かな空間です。
裁判員6名と補充裁判員2名は席に座り目の前に置かれた紙を見つめます。

その書類こそが”裁判員宣誓書”です。
8人の裁判員と補充裁判員はこの書類に目を通し、自分の氏名を記入して押印します。
押印する印鑑は実印でなくても大丈夫ですが、きちんとした朱肉を付けて押印するタイプのほうが無難です。

筆者は裁判員に選ばれないと思い、
普段使いのシャチハタ印鑑で押印しました!

周囲を見たら全員シャチハタ以外の印鑑で焦った……。
皆さんはくれぐれも選ばれないと思いつつもシャチハタ以外の印鑑を所持していくようにしましょう。
ちなみにシャチハタでも宣誓書は有効なようで特に何も指摘はされませんでした。

全員が宣誓書に記名が終わると立ち上がり全員で、宣誓書を読み上げることになります。
宣誓書の内容としては「主観無く公平に審理を行い、公平に判決を下す」的な文章だったと思います。
これを宣誓することによって法的な効力を持つようになるようなので、この後は裁判員としてきちんと従事しないといけません。
宣誓を拒んだ場合は何かしらのペナルティがあるようですが、筆者の時には全員素直に宣誓していたので、どのようなペナルティになるのかは不明です。

裁判員宣誓の後は、裁判官の方々から簡単な説明がされた後、実際の法廷を見学することになります。
ゾロゾロと裁判官3名+裁判員6名+補充裁判員2名の合計11人がドラゴンクエストよろしく一列になって歩く姿はなかなかシュールです(笑)

ドラクエ方式で歩いてたどり着くのは法廷に入る前の準備室。
この準備室では事前にそれぞれが座る位置の説明を受けます。
裁判官を中心にその周りを裁判員。後ろに2名の補充裁判員が座る形式です。
補充裁判員の私はあまり目立たない位置に座ることになるので安心していました。

裁判が始まると、まずはこの準備室に集まり、内線で呼ばれるまでは待機。
内線が来たら法廷に入っていく、とのことです。
法廷に入るのにもこういった準備があるのだと初めて知りました。

実際に法廷に入り見学しました。
自分の座る位置を確認し、あたりを眺めます。
誰もいませんが、思ったより広くはありません。
傍聴席もせいぜい30名ぐらいが詰めて座れるぐらいの空間。
それでもドラマに出てくるような空間であり、それなりに迫力もあります。

この時の私はあくまで”補充裁判員”としての立場。
法廷では傍聴するのみで質問することは許されない。
そんな立場だからこそ、私は気楽にボーっとできると考えていたのでした……。
今、考えるとなんでこんなに呑気に構えていたのか恥ずかしく思います(笑)

法廷の見学が終わると、今度は評議室と呼ばれる会社で言うところの会議室的な部屋に案内されます。
この部屋で裁判員業務に従事していくとのこと。
私の時はコロナ禍ということもあり、一人一人の机は離され、向かい側にはアクリル板がありました。

この日は、ここで裁判長から今後のスケジュールを渡され解散。
出頭証明書もこのタイミングでもらえるので受け取って後日、勤務先の会社に提出しましょう。
ぶっちゃけ、かなり疲れたのを覚えています。
入館証を頂いて帰宅の途につきます。
(入館証があると入口での持ち物検査をパスできるようになります!)

ようやく終わった選任手続当日。
ここまでの補充裁判員宣誓手続きでお昼過ぎぐらいでした。
次回、裁判所に赴くのは1週間後、それまでに仕事をどうにかしないとと思う筆者なのでした。

2.裁判員になったことをどこまで言うべきか?

裁判員に選ばれたとことをどこまで言うべきか?
裁判に選ばれた人は大抵迷うかと思います。
一方で会社の上長には言わないと、裁判員休暇が頂けないので言わざるを得ません。

結論から言うと、裁判員に選ばれたことを家族や会社の上司に言うことは問題ありません。
「裁判員に選ばれたので〇日はお休みします」と言えば十分です。
私の場合は、チームメンバーや管理グループの人にも周知しましたね。
なんでも、裁判員休暇を取得するのは私が初めてだとか(笑)

滅多にいませんよねー!裁判員休暇取得する人!
私の友達や親せきにも居ません。
それだけ、裁判員に選ばれることは珍しいことなのです。
それゆえに理解もされにくい。

私の場合、「本当に1日中裁判所に拘束されるのか?」とか聞かれました。
最終的には1日中、朝から夕方までということではありませんでしたが、この時点は1日中というしかありません。
なぜなら裁判所から配布された予定表には朝10時~午後5時までびっしりと予定が詰め込まれているためです。

次の裁判所に行くまでの1週間。
仕事の引継ぎやら居ない間の準備を進めることになります。
やはりこれが難関でした。
このブログを読んでいる人で仕事を持っている人は多いかと思います。

はっきり言います。
この裁判員休暇、同僚の協力なくして成り立ちません。
裁判員で不在の約2週間、自分の仕事を同僚に引き継ぐ必要があります。
この点で私は転職したばかりではありましたが、同僚に恵まれた環境で良かったです。

いや、ホント裁判員休暇で不在の2週間、同僚には迷惑をかけてしまいました。
まあ、私が勤めている会社の裁判員休暇は特別休暇扱いとはいえ、”無給”ですけどねっ!!

無事、裁判員特別休暇を取得できた私は”補充裁判員”として1週間後に地方裁判所に行くことになります。
その時、私は思い知るのです。
“補充裁判員”だから気楽にできるだろう、そんな思いはいともたやすく打ち破られることに―――。

今回の裁判員体験談はここまで。
次回は【裁判員裁判法廷編】です。お楽しみに。

続きの記事はこちら↓

裁判員制度で裁判員になった話【裁判員裁判法廷編】 – 悠々自適にゆくゆくライフ (yuqyuq.com)

つづく

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