以前、2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)で『ネギまバトルロワイヤル』というバトルロワイアルの2次創作(通称:パロロワ)が流行っていたことを記事にしました。
ここ数年、ネギまロワはオワコン化しており、スレッドは残っているものの大した動きもなく新作も投下されていない状況です。
しかし、しかしですよ?先日久しぶりにネギまロワを読み返していてこのまま消滅するのはもったいない!再びネギまロワが盛り上がることを願う意味も込めて今回は異色作『ネギロワ・コテハン・ロワイヤル』を紹介していきます!
こちらの記事は過去にネギロワを紹介したときの記事なのでこちらの記事もご覧ください。
ネギまバトルロワイヤル別館が放置されることになった原因を知りたい方はこちら↓
https://yuqyuq.com/yuqyuq/?p=1355
1.ネギロワ・コテハン・ロワイヤルの特徴
ネギまロワには各作者が描いた27部に及ぶ本編の他に『ネギロワ・コテハン・ロワイヤル』という長編でありながら本編を名乗っていない作品もあります。
この作品は他のネギまロワ作品とは違い、”ネギま!キャラがバトロワをしない”のです。
コテハンロワではネギま!キャラの代わりに今まで27部に渡る長編を執筆してきた作者達や絵師、まとめなどのコテハン達が”特殊文字”と呼ばれる能力を使いバトルロワイアルを行います。
特殊文字はいわゆる、異能や魔法のような感じで一人1能力制です。
それぞれのコテハンの体のどこかに漢字が刻まれており、それが輝くことによって能力が発動するというものです。
この特殊文字はコテハンを示すものとなっており、例えば盗作作者である作者1の特殊文字は『盗』になっており、相手の特殊文字を盗んでしまうという盗作作者ならではの能力になっています。
(もっとも、ネギまロワ内では作者1の盗作は黒歴史になっており、この行為自体は褒められたものではないのだけれど。)
しかも、ストーリーはシリアスな話だけではなく、ギャグ回もバランスよく取り入れられています。
そのせいか、コテハンによりシリアス寄り、ギャグ寄りなキャラクター達が存在します。
性格や属性もあまり重複なく、これがほぼ元ネタが無いオリジナルキャラクターなのに、当時は盛り上がっていたのだから大したものだと思います。
実際にストーリーもよく練られており、最初から伏線全開、それぞれのコテハンに魅力あり、ネギまロワからのメタネタありで、まさにネギまロワ好きなら集大成として読むべき作品に仕上がっています!!
参加者37人、全45話のお話を約一年かけて完結。
当時のログを読むとわかりますが、コテハンロワの作者は最初リレーにしようと思っていた節もあり、コテハンロワを書き始めたときは最終回まで考えていなかったように思います。
それを綺麗に最終回まで執筆、まとめたのは凄いですね!
何よりも作者からの”ネギまロワ愛”を感じます。
各お話に点在するメタネタを見つけたとき、ネギまロワ好きであればちょっと幸せを感じたりします(笑)
あと、作者6が創作発表版の人気投票にエントリーしていたのには当時驚きました(笑)
それだけコテハン達キャラクターに魅力があるということですね!
2.ネギロワ・コテハン・ロワイヤルのストーリー
「それにしても大変なことになり魔手た・・・・・・」物語は作者17の視点から始まる―――。
スレ立て人である彗星に呼び出され、いきなり始まったコテハン同士のバトルロワイアル。知り合いも居れば全く面識のないものも居る。
ゲームに乗る者、乗らないもの、脱出を目指すもの、打倒主催を考える者、それぞれの思惑がそれぞれに存在しそれはやがてコテハン達をめぐり合わせる。
◆作者17編
作者17視点の物語。(作者6の可能性もあり?)物語序盤~中盤はほぼ作者17&作者6のペアがストーリーを引っ張っていくことになる。
物語はシリアス寄りの展開が多くバトルも多いうえに死人も出るエグイストーリーでもある。百合要素もあるよ(笑)
ドジっ子の作者17は、ひょうなことから姉である作者6を探す作者16と出会う。
イケメンで頭脳明晰で優しさに溢れたその少年に次第に作者17は惹かれていく。
そんな中、遂に見つけた作者17と作者16。しかし、作者6はゲームに乗っていた。
“矛盾”だらけのこの世界で果たして生き残るのは誰なのか―――?
◆作者Ⅳ編
作者Ⅳ視点の物語。物語序盤に活躍し、友情に熱い頭脳明晰キャラ。優柔不断な作者9やまとめ熱心なまとめ2と共に脱出を目指す。
クールに事を進めていく彼だが、葉加瀬のストラップ人形を手に入れたことにより彼の運命は一変する。
◆土呂編
土呂視点の物語。物語序盤~中盤に猫スーツを着てフィールドを駆け巡る!
とにかく逃げ出すことが多い彼女だったが様々なコテハン達と出会うことで心身ともに成長し、絵師として芸術バトルに乗り込む。
◆作者1編
作者1視点の物語。物語序盤~終盤にかけてマーダーとして活動する盗作作者。
『盗』の特殊文字をうまく使い相手の能力を盗みガンガンキルしていく。終盤、別館まとめ達との出会いや性転換を経て自身の考えを改めていく。
◆作者13編
作者13視点の物語。物語中盤にエロミシャーよろしく色仕掛けで相手を翻弄するマーダー女。
次から次へとパートナーを変えて突き進む。建前では仲間は信じない、だけど本音では仲間が欲しかった。そんな想いにようやく気が付いた時、彼女の前に現れたのは……?
◆スレ汚し編
スレ汚し視点の物語。物語序盤から登場するものの傾向作者と出会ったことから早々に首輪外しに成功し傍観者となりロワを見つめる立場になる。
彼女が活躍するのは最後の最期、傾向作者の正体が判明した後となる。
◆携帯まとめ編
携帯まとめ視点の物語。物語序盤~中盤で『変』わって暴れに暴れまくる人。
初期から別館まとめと結婚するという死亡フラグをひっさげ登場。グラサン革ジャンヒゲ面の愛すべき変人。
彼は別館まとめと出会うことが出来るのか!?
◆別館まとめ編
別館まとめ視点の物語。物語序盤~終盤までロワの緊張感を感じさせないギャグ要員。
色々な意味で両刀使いの司書や葱坊主に絡まれ性別不詳のイロモノ軍団と化す。途中から性転換能力を持つジュークや意思持ち支給品であるエロ缶のツナも加わり物語は一層カオス方面へ……
こんな奴らがコテハンロワの真相にたどり着くのだからロワというのはホントに良くわからないものである。
3.オリジナル要素『特殊文字』って何よ?
ネギロワ・コテハン・ロワイヤルといえば、外せないのがこの作品のオリジナル要素である『特殊文字』の存在でしょう。
特殊文字とは、そのコテハンの特徴を示す文字を付与され、そこから連想される能力を一つ発動させるというものです。
これがまた、本家2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)で展開された実在コテハン達のメタネタが詰まっているのだからネギまロワファンにはたまらないものとなっています。
特殊文字の能力も良くできていて、いわゆるジャンケンロジック(相手により能力の長所、短所が明確になる)がきちんと成立しており一部を除き完全無欠能力は存在しません。
この特殊文字の要素がコテハンロワのバトルを盛り上げて、より一層面白くしているのは間違いありません。
◆主な特殊文字
『盗』:作者1が所持。相手の能力を盗む。使い方によっては最強クラスの能力でマーダーが持つと厄介な能力でもある。
『別』:別館まとめが所持。別の場所に移動する。
『司書』:司書が所持。相手の心を書籍化して読むことが出来る。
『葱』:葱坊主が所持。股間から巨根のネギを取り出す。はたからみれば四次元ふんどしである。
『矛』:作者6が所持。全てを貫く一撃を放つ。
『盾』:作者16が所持。全ての攻撃を完全防御する。
『汚』:スレ汚しが所持。相手の能力を無効化する。
『虜』:作者13が所持。口づけをした相手を自分の下僕とする。
『音楽』:作者10が所持。奏でた音色によりさまざまな効果を生み出す。1人1能力で多彩な効果を生み出せるため本作最強能力の一つ。
『…』:作者26が所持。相手を喋れなくする。微妙な能力だがジャンケンロジックにより傾向作者の弱点能力となる。
『伊吹』:伊吹が所持。描いたものを実体化させる絵師らしい能力。
『変』:携帯まとめが所持。作者15を名乗っていたころの変態キャラに変わる。強い。
『荒』:真・作者18が所持。他のコテハンになりきって場を荒らすことが出来る変身能力。なりきったコテハンの特殊文字も使えるのでタチが悪い。
『⑳』:⑳が所持。ネギま!のキャラクターである長瀬楓に一瞬でコスプレ出来る。ただの限定早着替え能力であることから本作最弱能力といえる。
『傾向』:傾向作者が所持。「〇〇は〇〇の傾向にある」と傾向予測したことを実現する。理想を現実にする力で本作最強能力といえる。
上記以外にもたくさんの特殊文字が登場します。
ネギま!ロワのスレッドを初期からROMしていた方々にとってはネタ満載のあるあるがたくさんあるので、それだけでも楽しめる要素です!
4.支援イラストが凄い!
ネギロワ・コテハン・ロワイヤルはネギまロワの作品の中でも連載期間が約1年と長かったため、支援イラストの数も多いです。
おそらく第21部の次ぐらいに多いんじゃないかと(笑)
「第5話 性別不詳のイロモノ達」より、伊吹氏が描いてくれたイロモノ3人組(別館まとめ、司書、葱坊主)
「第26話 /^o^\ヒャーな展開、テラカオス☆」より、☆空氏が描いてくれた性転換時のお話
他の支援イラストについては下記の別館の絵展示コーナーに全て保管されているので気になる人はどうぞ。
5.『ネギロワ・コテハン・ロワイヤル』総評
一言でいえば面白い。
ネギまロワ作品の中でも筆者が一番好きな作品。
物語の随所に散りばめられたメタネタの数々、すべてのコテハンに活躍の場があり、オリジナル要素である特殊文字が一層物語の面白さを引き立てている。
伏線も序盤から張っており、それらも全て終盤までに回収されるため、リレーにありがちなこの伏線はどうなったの?みたいなこともなく読みやすい。
また、展開もスピーディーで冗長な展開、引き伸ばしもありません。
またパロロワらしく、キャラクターの死亡回はそれなりに見せ場があり印象に残ります。
特に盗作作者である作者1の死に際は個人的に好きですね!あとは作者17と作者6の死亡回。こちらはバッドエンド感が凄いけど・・・(笑)
ただし、あくまで本編とはことなる位置づけの番外作品であるのと、今までのネギまロワを読んでいないと話が理解できない部分もあるので、ネギまロワファンのための集大成的な作品であることは理解したほうが良いかと思われます。
よって、初めてネギまロワに触れる方々にはおすすめしにくい作品になっています。
(初めてネギまロワ作品に触れるのであれば王道ストーリーである第6部あたりがオススメ)
とりあえず、ネギまロワ好きなら読むと面白いと思える作品であることは間違いありません!
今からコテハンロワを読むなら、まとめサイトも消滅している状態なので別館の過去ログ倉庫に保管されているログを漁るのが良いです。
ネギま!バトルロワイヤル別館 リンク
http://yuyunegirowa.web.fc2.com/
終盤であれば現行スレッドにも収録されています。
https://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1281248719/
この記事を読んでくれた方々がネギまロワを知るきっかけになってくれれば幸いです!ではでは~☆
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