「ゲームやるから百円貸して!」とかいきなり言うと、なんでお前に100円玉を貸さないといけないんだ!と言われそうですが、これ漫画のタイトルです。
今回ご紹介する『ゲームやるから100円貸して!』は架空のデッドコピーゲームを題材にした社会人ラブコメディーゲーム漫画です。
簡単に言うなら1990年代青春格ゲーラブコメの『ハイスコアガール』の社会人版。
ハイスコアガール作者の押切蓮介さんも絶賛した漫画のようです(笑)
ハイスコアガールの著作権問題を扱った記事はこちら↓
ハイスコアガールのようなラブコメが好きな人はこの作品も絶対ハマると思うので、是非このあとのレビュー記事を読んでもらえたらと思います!(ネタバレありなので注意!)
ちなみにこの作品は今でも一部の話を無料で読むことができます!
「ゲームやるから100円貸して!」|ヤングエースUP – 無料で漫画が読めるWebコミックサイト (web-ace.jp)
1.作品情報
掲載:ヤングエースUP
連載形式:Web連載
巻数:全5巻(完結済み)
話数:全26話
作者:ナカノ・ザワ
ジャンル:美少女、ラブコメ / 恋愛 / ギャグ、コメディ
2.あらすじ
レトロなゲームが繋ぐ8bitラブコメ!
杉田君の上司は、有能だけど性格がちょっとキツい弓原さん。
ある日、杉田君が静かにお昼を食べようとして見つけたレトロな喫茶店「デッドコピー」に入ると、昔懐かしいゲームが遊べるテーブル筐体で遊ぶ女性を見かけて…!?
有名レトロゲームの「デッドコピー(海賊版)」が繋ぐラブコメディ!
1巻
社内ではイケメンなことからやたらとモテる杉田。
そんな杉田は女子社員から避けるように昼休みに寂れた昭和レトロな雰囲気の喫茶店「デッドコピー」に立ち寄る。
昔ながらのアーケード筐体が所狭しと置かれる店内に驚く杉田。
そんな杉田の横でゲームをやりこむ女が居た。そう、それは杉田の上司で課長補佐である弓原であった。
ひょんなことから一緒にゲームをすることになった弓原と杉田だったが杉田の「僕を王子様だと思って~」のセリフに動揺しゲームオーバーになってしまう。
杉田のせいでゲームオーバーになったと言い切る弓原は一言『ゲームやるから100円貸して!』
―――こうして2人のゲームラブコメが始まる。
夜の営業も始めたいというデッドコピーのオーナーに誘われやってきた杉田と弓原。
そこでもやはり2人はゲームをする(笑)
しばらくして弓原の酒癖が悪いことが判明。仕方なく弓原の自宅までタクシーで一緒に帰ることにした杉田。
しかし、弓原の自宅にたどり着いて目についた光景はまさかのアーケード筐体!
そんなゲーム好き弓原を引くことなく、むしろ杉田は好意を寄せていくのであった。
2巻
泥酔事件以降、少しずつ杉田に気を許し始める弓原さん。杉田との夫婦漫才的な面白さも醸し出します(笑)
一方、喫茶店デッドコピーでは廃業寸前にも拘らずアルバイト志望の女子高生、速川さんが登場。
この子、なんとオーナーよりコーヒー作るのうまい!そして初心者なのにゲームもうまい!
こうして潰れかけの喫茶店も速川さんのうまいコーヒーで立ち直っていくのであった。
クリスマスの日、杉田に借りがある弓原はデートをすることになる。
どんなデートになるのかと思いきや、そのデートは弓原が好きなゲーム巡りであった。
しかも弓原さんの自宅でお茶の誘いも「クリスマスの夜は恋人の時間」と言い切り弓原さんにプレゼントを渡して去っていく杉田。男前だぜ、、、杉田君。
このクリスマスで2人の距離はまた少し近づいていくのでした。
3巻
発足するプロジェクトで杉田は以前の会社の先輩で元カノの先島と再会する。
しかし、先島のことが苦手な杉田は弓原に彼女役をやってほしいと頼み込む。
そんなこんなで始まった弓原VS先島のゲーム対決。
対決するゲームは「CHUPPY」。
男の子ネズミが好きな女の子ネズミに会いに行くゲームだが道中には音の子ネズミが好きな迷惑猫が追いかけてくる。
弓原はこのゲームを通して先島の行為は迷惑であると伝えたかったのだ。
しかし、先島はこのことに気が付かず、むしろゲームを楽しんでしまう。
これはダメかと思った矢先、オーナーの先島に対する口説き文句があまりにキモかったために先島は己の行為の迷惑さに気が付く。
こうして先島は杉田との未練を断ち切りあきらめたのだった……。同時に降られたオーナーは廃人に……(笑)
実家の母からお見合いの話が舞い込んできた弓原さんはお見合いを断るべく彼氏役を頼み込むため、杉田を自宅に呼び出す。
そこでゲームを通して弓原の初恋の話を聞く杉田。
弓原の思い出のゲーム「マサオ&レイディ」を弓原と一緒に協力プレイすることになった杉田。
その時に弓原は気が付く。「一人でやると難しいゲームも2人でプ協力すると簡単になる」ということに。
そして気が付く。いつもはどんなときでも敬語で話すのに杉田と一緒にいるときはため口ということに。
杉田は満を持して告白する。「本物の彼氏として実家に行きたい」と。
弓原はそれを承諾し、2人は晴れて結ばれるのであった。
3.登場人物
弓原由美香(ユミハラ ユミカ)
杉田の上司で課長補佐。年齢は推定30代半ば。
アーケードゲーム大好き、ゲーム談義になると人が変わったように説明し始める。
ゲームの知識は天下一品だが恋愛は奥手。
会社とゲームやるときと泥酔時で性格が全く違う人(笑)
杉田(スギタ)
中途で入ってきた若手社員。年齢は推定20代半ば。
あまりゲームはプレイしてこなかったが弓原と出会ってからはゲームをやるようにやる。
序盤の展開からどうやら彼は最初から弓原さんのことが好きだったのではないかと思われる行動が見て取れる。
イケメンだが誠実。良い人だが運動音痴。
マスター
喫茶店デッドコピーのオーナー。年齢は推定40代前半。
ゲームは好きだが上手くはない。
次々とゲームを取り寄せることから何か独自のゲーム流通経路があるに違いない。
美女に目が無いが行動がキモいことから先島に振られた。
速川(ハヤカワ)
女子高生。年齢は16歳。
コーヒーを入れるのがマスターよりうまい。
ゲームも初心のはずなのにマスターよりうまい。
経営センスも勉強していないはずなのにマスターよりうまい。
要するにマスターの上位互換である。
先島(サキシマ)
先島グループのご令嬢であり前の会社の杉田の先輩であり元カノ。年齢は推定20代半ば。
杉田とよりを戻そうと弓原とゲーム対決するものの最終的には自分の迷惑さに気が付き杉田をあきらめる。
4.『ゲームやるから100円貸して!』の評価・感想・レビュー
読んでもらうとわかりますが、このマンガ、主要登場人物が少ないです。
主人公の弓原さんと杉田くん、その他はちょい役ばかり。
しかもストーリー展開が弓原さんが杉田君に「ゲームやるから100円貸して!」っていうところから動きだしますからね。
第1話でタイトルの伏線消化です(笑)
弓原さんと杉田君の恋愛模様を中心に描かれる本作。
しかし、ゲームを題材にしているだけあり、少女漫画チックな恋愛では全然ないのです。
昭和末期から平成初期を彷彿させるレトロな喫茶店「デッドコピー」で繰り広げられる弓原さんのアーケードゲーム談義は凝っている、の一言。
これ、モチーフになったゲームがあって、あくまで架空のゲームなのですがデッドコピー作品(海賊版)という設定なので、ハイスコアガールで失敗した著作権問題を回避しています(笑)
ハイスコアガールの著作権問題を扱った記事はこちら↓
このあたりのストーリー展開はうまいな~と。
知っている人が読むと「あー、あのゲームを元にしているな」とかわかってしまうわけです。
肝心のラブコメ部分ですが描写自体はかなり少ないものの徐々に2人の距離が親密になっていることが見て取れます。
特に杉田は最初から弓原さんが好きだったんだなーと思い当たる節が数々。。。
絵柄も好感が持てる絵柄で見やすいです。
登場人物も少ないので人物相関図がわかりやすく、それが結果的にわかりやすくなっているので非常に良いです。
全3巻ということもあり、かなり読みやすくゲームラブコメ好きにはハマれる作品です!
読んでいて気が付いたけど、この作品、主要人物の年齢はあまり明かされないのですが弓原由美香さん、私と同年代なんじゃなかろうか……(笑)
ヤングエースUP『ゲームやるから100円貸して!』URL:https://web-ace.jp/youngaceup/contents/1000020/
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